ピースフルってなんだろう?―町が取り組む幼児教育
「みんな~、ピースフルってどういう意味だったか覚えてる?」
「「心がにこにこになること~!」」子どもたちが元気な声で答えます。
すみません、ご挨拶遅れました。湧別町地域おこし協力隊で、もうすぐ2歳になる息子をもつ竹内咲樹です。
今回は、子を持つ親は特に気になるであろう幼児教育についてご紹介します!
湧別町立の保育所・認定こども園では幼児教育としてピースフルスクールプログラムを取り入れています。初めて聞く言葉だ、という方も多いのではないでしょうか?
ピースフルスクールプログラム(PSP)とは
現在は、オランダ全土の約1,000校(全体の約15%)に導入されており、日本には一般社団法人21世紀学び研究所 代表理事で文部科学省中央教育審議会委員を務める熊平美香さんによって導入されました。
主体性と共生力…具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
湧別町のPSP
PSPは大きく6つのユニットで構成されており、さらに細かくすると26のレッスンに分けられます。
みんなでひとつの輪になり、先生がパペットを使ってレッスンを行うのが基本スタイル。湧別町では年中クラスの秋から修了・卒園までの1年半の期間で全26のレッスンを行っています。
レッスン内容詳細はこちら↓
PSPのレッスンはアイスブレイクから始まります。体を動かしたゲームを行い、場が和んだところで先生がパペットをつけて、本題に入りました。
この日のレッスンは「19 話し合いで解決しよう」
赤い帽子:怒っている(けんかする)
青い帽子:言いなりになる(我慢する)
黄色い帽子:落ち着いて話をする(話し合いで解決する)
3つの対処方法があり、けんかしてしまった時には黄色の帽子をかぶって、一回気持ちを落ち着かせることが大事だね、と先生とクラスのお友達と一緒に学んでいました。
PSP導入後の変化
子どもたちは、PSPを始めてから話を聞く力がつき、自分の意見を言えるようになってきたそうです。
教えている先生方は事前に動画やテキストを見て勉強しています。そのため、通常業務を行いつつ時間をつくる必要があることが大変だそうですが、保育士としてスキルアップになっていい経験をさせてもらっているとおっしゃっていました。中には、PSPは継続してやらないとどうしても薄れてしまうので、保育所・こども園だけではなく、小学生が通う児童センターでもできるようにしたいと考えている先生もいました。
評価される取り組み
湧別町はPSPを導入して5年目になりました。 国内では先進的な取り組みをしているとのことで、関西の有名私立小学校の先生方が視察に訪れたり、教育関係者向け雑誌「HOPE」に掲載されたりと、少しずつですが取り組みが評価されています。
主体性と共生力を育むピースフルスクールプログラム。このプログラムで学んだことが大人になったときにも活かされるといいですね✨
小学生からはこんな授業を行う学校もあります^^↓